夏だ!音頭だ!浪曲だ! 瑞姫が盆踊りシーズン到来記念の「浪曲を聴く会」を開催

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■文:原田和典

 浪曲と河内音頭の二刀流で旺盛な活躍を続ける瑞姫が、6月28日に東京・浅草木馬亭で「『瑞姫の浪曲を聴く会 恒例!盆踊りシーズン到来記念 夏だ!音頭だ!浪曲だ!」を開催した。直前までの梅雨空も晴れ、快適な気候の中でのひとときだ。今回はそのタイトル通り、浪曲だけではなく、盆踊り歌や日本民謡も楽しんでいただこうという傾向。民謡歌手、ユーチューバーとして活躍中の渡利悠子をゲストに迎え、これまでよりさらに多彩な内容となった。

 夏にぴったりの演目ということで、オープニングは瑞姫と曲師・虹友美による「浪曲 亀甲縞治兵衛」。舞台は大坂。足軽あがりでうだつがあがらないと失笑されている男・治兵衛が、藩の財政立て直しのため、名産の綿を使った新しい織物「亀甲縞」を考案する。販売を一任されたのはいいが、命じられた取引条件は「一反八匁以上」。かなり大きく出ている。だが買う側にしてみたら、素材がよかろうがどうであろうが、まだ無名の、つまり客受けしないものにはそんなお金は出せないのだ。まあ、それもそうである。

 改めて屋敷に戻ったところ、江戸の人気役者の市川團十郎がちょうど大坂に来て、大センセーションを巻き起こしているという。そこで治兵衛は会いに行き、運よく話し合いもできて意気投合、治兵衛の男気に團十郎が共鳴して、いまでいうところのモデル、プロモーションをしてくれることになった。するとどうだろう、「あの着物はなんだ!」とばかりに「亀甲縞」はたちまち人々の興味をひき、知れ渡り、大評判に。治兵衛は見事サクセスストーリーを達成するのであるが、この物語の展開を、実に歯切れよく言葉や音で伝えるのが瑞姫と虹友美のコンビネーションなのだ。

 中入り後、渡利悠子のオンステージが始まる。共演は髙宮絲觀(三味線)、菊地河山(尺八、笛) ナツタロ・ナツジロ(踊り)の面々。故郷の秋田にちなむ「ドンパン節」や「秋田音頭」をはじめ、「ソーラン節」、「花笠音頭」、「炭坑節」まで、民謡界のスタンダード・ナンバーをたっぷり楽しませてくれた。

 
そして、さらにここから河内音頭の世界へと移る。音頭取りになる以前、まず踊りから河内音頭の世界に入ったという瑞姫に、河内音頭ユニットのいちばけい(エレクトリック・ギター)と小池梨沙(太鼓)が合流してのパフォーマンスで演目は「河内音頭 牡丹灯篭」。ナツタロ・ナツジロや渡利悠子に続くように、オーディエンスも通路をぐるっと回りながら踊り出し、会場全体にいっそう濃厚なグルーヴが生まれてゆく。観客参加型の、爽快な「見て、聴いて、踊る会」だった。瑞姫は7月29日と30日の「すみだ錦糸町河内音頭大盆踊り」に登場、29日にはトリを務める。

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