「カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol.2」 12月23日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

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世界映画史が誇る孤高の映画作家ドライヤーの《特集第2弾》 新たに3作品を加えた 全7作品をラインナップ 

 2021年に開催され好評を博した、世界映画史が誇る孤高の映画作家カール・テオドア・ドライヤー監督の特集第二弾「カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol.2」が、12月23日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国にて順次公開される。
 常に独創的で革新的な作品を生み出し、ジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォーなど世界の巨匠たちから、ギレルモ・デル・トロ、ロバート・エガース(『ライトハウス』)ら現代の先鋭たちまで多大なる影響を与え、国や世代を超えて今なお敬愛されているデンマーク生まれの映画作家カール・テオドア・ドライヤー。79年の生涯で長編14作品を発表したドライヤーは、人間、とくに女性の心の本質をフィルムで見つめ続け、モノクロームの世界を巧みに操り、新たな映画芸術の可能性を示し続けた。

 今回の特集上映は、2021年に開催され好評を博した特集「奇跡の映画 カール・テオドア・ドライヤー セレクション」の第二弾。前回は、デジタルレストア素材での劇場上映が初めてということもあり、往年のファンから、初めてドライヤー作品を観るような若い世代まで、幅広い層の観客がこぞって劇場に駆けつけた。
 今回は、芸術家の愛と孤独、そして死を耽美的に描いたサイレント時代の名作『ミカエル』、ユーモアとリアリズムが融合したホームドラマで、フランスをはじめ世界で大ヒットした『あるじ』、そしてドライヤー初のサウンド映画であり、美しき幻惑の傑作ホラー『吸血鬼』の3作が新たに加わり、前回上映された『裁かるゝジャンヌ』、『怒りの日』、『奇跡』、『ゲアトルーズ』の4作とあわせて全7作品のラインナップ。新たに加わる3作は、デジタルレストア素材からDCPを制作しており、一般劇場での公開は初めてとなる。

 予告編は、今回新たに加わった『ミカエル』、『あるじ』、『吸血鬼』の3作品を中心に、映像表現のアプローチに多様な顔を持つドライヤー作品の魅力を紹介。「私の唯一の願望は、平板で退屈な現実の向こうに、もう一つの想像力による世界があることを提示することだ」という、ドライヤー自身の言葉で締めくくられている。ポスタービジュアルは、『あるじ』より、フランセン夫妻とマッス婆さんの3人を捉えたカットを使用。モノクロの美しさが際立つビジュアルだ。
 「カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol.2」は、12月23日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次開催。ポストカードセット付き4回券はシアター・イメージフォーラムにて販売中、近日中にメイジャー・ネット通販でも発売。

カール・テオドア・ドライヤー Carl Theodor Dreyer
 1889年2月3日、コペンハーゲンでスウェーデン人の母のもとに私生児として生まれる。経済的理由から養子に出され学校卒業後は通信電話会社勤務を経てジャーナリストとして活動、手掛けた映画評が大手映画会社の目に留まったことから脚本執筆を開始。1919年に『裁判長』で監督デビュー、デンマーク・スウェーデン・ドイツ・ノルウェーと様々な国で制作を続け『あるじ』(25)のフランスでの大ヒットが『裁かるゝジャンヌ』制作へと繋がる。しばしば困難に見舞われながらも、『奇跡』がヴェネチア国際映画祭の金獅子賞を受賞。切望していた「ナザレのキリスト」映画化実現を目前に控えた1968年3月20日に息を引き取る。享年79。

「ミカエル」(c) 2016 Friedrich-Wilhelm-Murnau-Stiftung
「あるじ」(c) Danish Film Institute
「吸血鬼」(c) Danish Film Institute
「ゲアトルーズ」(c) Danish Film Institute
「奇跡」(c) Danish Film Institute
「裁かるゝジャンヌ」(c) 1928 Gaumont
「怒りの日」(c) Danish Film Institute

■「カール・テオドア・ドライヤー セレクション vol.2」
12月23日(土)より、シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開
配給:ザジフィルムズ

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