作曲家プッチーニの没後100年記念。東京、横須賀、大阪にて上演のリーディング・オペラ«op.2»『蝶々夫人』、初日開幕

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 (C)2025.リーディング・オペラ《op.2》蝶々夫人 カメラマン:間野真由美

 イタリアの作曲家プッチーニの没後100年を記念するリーディング・オペラ«op.2»『蝶々夫人』の初日公演が3月4日、イタリア文化会館 ホールで開催された。これは、オペラを未体験の方々にもオペラを身近に感じられるよう、朗読形式によりわかりやすくお届けしようというもの。
 物語は、明治時代の長崎が舞台。没落藩士令嬢の蝶々さんと、アメリカ海軍士官ピンカートンとの悲恋を描く。主演・蝶々夫人役には柏木ひなた、蝶々さんと結婚するピンカートン役は上原理生が務め、長崎に住むアメリカ人達を世話する領事シャープレス役は宮原浩暢が、蝶々夫人を支える女中のスズキ役は歌舞伎俳優の市川笑三郎が担う。 

柏木ひなた
上原理生
市川笑三郎
宮原浩暢(LE VELVETS)

 音楽は原作の楽曲に加え、公演のためにアレンジ。多国籍な明治時代の長崎の音を、箏(日本)、二胡(中国)、アコーディオン(西洋)の生演奏で表現。もちろん代表曲「ある晴れた日に」等の名曲も現代風に歌唱される。

劇中、披露される楽曲は次の通り。
1) シャープレス:ピンカートンをたしなめる「戯れの恋に気を付けろ」
2) 蝶々夫人とピンカートン「愛のはじまり」
3) スズキ「イザナギ イザナミ」
4) 蝶々:ピンカートンの帰りを信じて歌う代表曲「ある晴れた日に」
5) 蝶々とスズキ:ピンカートンを迎えるために部屋中に花を撒く「花の二重唱」
6) ピンカートン、シャープレス「月の道の唱」ハミング
7) 蝶々:自害する前に歌う「誇り高き愛をもって」
8) ピンカートン:後悔の歌「花に遊べ、私の蝶よ」
9) 「ある晴れた日に」カーテンコール
(二十五絃箏:渡邊 香澄、二胡 :沈 琳、アコーディオン:土屋 恵)

出演者よりメッセージが届いたので、ご紹介したい。 

▼蝶々夫人:柏木ひなた 
無事に初日を迎えることができ安心しております。「蝶々夫人」という作品が大きすぎて迷いに迷いましたが、蝶々さんを演じることができとても光栄です。座長になってるみたいですが、、、何にもできていない状態なので、ただとにかく必死にくらいついております。笑

今回はリーディングということで、初めてこの作品に触れられる皆さまにも噛み砕いてわかりやすく物語をお届けできるかなと。普段ステージで交わることのない豪華な皆さまとの掛け合い、そして音楽や歌もここでしか味わえないものだと思いますのでぜひ楽しんでご観劇いただきたいです。どうぞ最後までよろしくお願いいたします。

▼ピンカートン:上原理生 
蝶々夫人と結婚するピンカートン役を演じます。この作品のタイトルを耳にしたことがある人は、たくさんいらっしゃるでしょうけれども、本日生まれるこのリーディング・オペラ『蝶々夫人』は、出演者4人で物語を紡ぎ、音楽はお箏と二胡、アコーディオンという国際色豊かな編成でお届けします。異国情緒あふれる当時の長崎の空気を感じていただけたらと思っております。蝶々さんが健気で一途に愛する姿をより感じていただくために、私はしょうもない男に徹しようと思います。お楽しみください。

▼シャープレス:宮原浩暢(LE VELVETS)

初日を迎えることができました。有名なオペラとして憧れの作品で、今回参加することができて嬉しく思っております。アメリカ領事のシャープレスは、蝶々夫人のことを気づかいつつ、同じ国のピンカートンのことも諭しながらサポートする、そんな役柄でございます。音楽がとにかく素晴らしいので、まず耳で、そしてそれぞれからにじみ出てくる表情も楽しんでいただきたいです。心に残る作品を届けるべく準備して参りました。精一杯頑張ります。

▼スズキ:市川笑三郎

このお話をいただいた時から本日まで本当に楽しみにしておりました。ミュージカルの世界で活躍されている方のお歌を身近に聞き、こんな贅沢なことはないと思いながら稽古いたしました。今回私が勤めさていただくスズキ役は、私が生業としております女形をキャスティングいただいたことが、ひとつの見どころなのかなと思っております。女形だからこそできるものや女形の面白さ、衣裳やカツラは着けておりませんが、皆さんに想像していただいたり楽しんでいただけるように努めさせていただこうと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

イタリア文化会館 ホールでは3月6日(木)まで公演。その後3月15日(土)・16日(日)にヨコスカ・ベイサイド・ポケット、3月21日(金)~23日(日)に大阪・近鉄アート館で公演が行われる。
https://artistjapan.co.jp/ajro_madama-butterfly_2025/

リーディング・オペラ«op.2»『蝶々夫人』
演出: 彌勒 忠史
上演台本: 草玲 るな
音楽: MAKI code “M”
照明: 阿部 典夫
音響: 秦 大介
舞台監督: 河内 崇・齊藤 梅生
後援: イタリア文化会館

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